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『デッドプールVol.2:ソウル・ハンター』原文比較

DP_03_02ja_FC.jpg 先日発売されました『デッドプールVol.2:ソウル・ハンター』はもう読まれましたでしょうか。
 第1巻の「デッド・プレジデント」はいわば各キャラクターの顔見せ的なストーリーで、この巻から徐々に全体を貫く大きな物語の姿が明らかになっていきます。
 デッドプールはもちろんS.H.I.E.L.D.のそれぞれの隊員たちの動向についても気になるところではありますが、そのあたりは本編にまかせるとしまして、今回は以前にもやったのと同じような、邦訳本での気になるセリフの原文との比較を。
 饒舌な傭兵デッドプールは、その二つ名の通りのべつまくなくしゃべりっぱなしで、おまけにスラング、ローカルネタ、ダジャレなどなどを隙あらば盛り込んできます。
 その中には翻訳不可能なネタも少なくなく、邦訳本ではそのあたり意味が通るように改変されています。
 ですが、明らかに日本の造語や流行語とわかるセリフがあると、果たして原語ではどうなっているのかと気になるのが人のさがというもので、そこで、備忘録を兼ねまして、個人的に気がついた分だけを挙げてみたいと思います。
 いうまでもありませんが、私に翻訳を批判するような語学力はなく、あくまでも「このセリフって原文だとどうなってるんだろう?」という単純な好奇心からの比較です。それどころか、結局原語でのジョークの意味もつかめていない場所が多々ありますので、このあたり英語に堪能な方の御教示を待ちたいところです。
 引用は邦訳とそのページ数を挙げまして、その後に原文を続けます。

「泥酔の鋼鉄男アルコールマンが今行くぞ!」(p. 19)
Here comes the armored Avenger’s most intoxicating adventure!

 これはそれほど原文と離れていないですね。英語ではあまり飲料用の酒をアルコールとはいいませんが、日本ではむしろ耳馴染みのいいのと、アイアンマンとアルコールマンというシャレをはさんで語感を高めているように思えます。

「実は、俺は木登りが得意でね。スクイレルガールも俺のタマを褒めた」
「何の話?」
「肝っ玉の話だ」(p. 29)
“Lucky for you, Preston, trees pose no obstacle since I was bitten by a radioactive Sruirrel Girl… She ate my nuts.”
“Wade, please.”
“What? We were at a ballgame.”

「ついてるな、プレストン、俺は昔放射能スクイレルガールにかまれたおかげで、こんな木ぐらいへっちゃらで登れるようになったんだ。あいつときたら、俺のナッツに食いつきやがって」「やめてよ、ウェイド」「なんだい。俺らは野球をしてただけだぜ」直訳するとこんな感じでしょうか。
 前半のデッドプールのセリフはスパイダーマンのオリジンである、放射性物質を帯びたクモに噛まれたというエピソードをもとにしたジョークでしょうが、後半のナッツを食べるとballgameの関係が私では理解できませんでした。

「今から手を離すけど、大声を出したりしたら秘孔を突いて一瞬で眠らせるからな」(p. 30)
Now, I’m going to let go of your mouth. Use it to whisper, or I touch a nerve cluster I know about and send you back to sleep.

 これは完全に改変だと思っていたのですが、意外とほぼ直訳でした。nerve clusterはツボとはまた異なる神経の稠密点のようですが、日本語でなんというべきかちょっとわかりづらく、秘孔というのは適訳だと思えます。

「中二病っぽい言葉だな」(p. 66)
I was in a punk band called that one time.

 直前の「難読呪文」というのが原語ではweaponized dyslexiaとなっており、難読を強制するという意味合いが強いです。なので絶叫が基調のパンクバンドでは歌詞が聞き取れず理解できないことにかけているのではないでしょうか。
 日本ではパンクミュージック自体の知名度があまり高くないための改変なのでしょう。

「キングピンの怒りを買うぞ」
「奴が買うのはスイーツだろ」(p. 105)
“You wouldn’t want the Kingpin after you.”
“Isn’t he just after our fruit pies?”

 こちらも「怒りを買う」という熟語の使用で、いかにも邦訳での改変と思わせたのですが、「キングピンに狙われたくないだろう」「俺らのフルーツパイをじゃなくって?」と原文にかなり近い形に訳されています。(直前にキングピンの部下でもあったタイフォイド・マリーの話題が出ていますので、フルールパイにセクシャルな含みがあるような気もしますが)

 抜き出してみましたが、1巻よりもさらにジョークの占める割合が少なくなり、原文をストレートに伝える翻訳になっているように思えます。
 こうなってくると、次巻の『デッドプールVol.3:グッド・バッド・アンド・アグリー』ではこういう比較も必要なくなるかもしれませんねえ。

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