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発売直前紹介『デッドプールVol.1:デッド・プレジデント』

 ジョージ・ワシントンよりジェラルド・フォードにいたる死せるアメリカ大統領たち、彼らが墓所より這い上がり、国民に牙を剥こうとしている。けれども、マーベルの誇るスーパーヒーローの面々は、嘗ての故国の守護者をぶちのめすなんて自分たちのイメージダウンもいところだと、表立って行動を起こそうとはしない。名声は地にまみれ、見境ない殺人技術に長けた、そして常軌を逸した絶対的タフネスを持つ者だけが、この世にも厭らしい事態に挑むことができる。けど、いったいマーベル・ユニバースのどこを見渡して、蘇った国家元首を再び葬って歩くなんて汚れ仕事を引き受けるヤツがいるっていうんだ? そう!(NOW!) 今こそデッドプールの出番だ!(原書TPBのあらすじ意訳)



 またデッドプールの記事が続きますが、しばらくのおつきあいを。
DP_DP_FC.jpg 明日10月21日は、ShoProよりのデッドプールの新邦訳書『デッドプールVol.1:デッド・プレジデント』の発売日です。(場所によっては既に書店に並んでいるようですが)
 病めるアメリカを善導するためにゾンビとなって蘇った歴代大統領が、当初の思惑から外れて「この国の全てを破壊してやる!」と暴れまわる。対抗すべきヒーロー達は「いくらゾンビとはいえ大統領に手をかけるのはちょっと……」と周囲から変に気をまわされた結果身動きのとれないことに。そこで「こいつならいいだろ」とばかり選ばれたのはわれらがデッドプールさん! これ以上地に落ちることのない君の名声にアメリカの未来は託された! がんばれデッドプールさん! 負けるなデッドプールさん!
 と、概ねこんな感じではじまる対アメリカ大統領軍団(ゾンビ)を描いた、全6話からなる長編ストーリーです。
 話としてはわかりやすく、意外にもアメコミでは珍しい全編バトルに次ぐバトルで、デッドプールがアメリカ全土を大統領(ゾンビ)を求めて東奔西走します。
 やっぱり見どころは、どの大統領をどういう風に倒すのかで、特徴ある人にはそれぞれにまつわるユニークな舞台設定や攻撃方法が用意されていて飽きるところがありません。逆にいえば印象薄い人はかなりぞんざいな扱いなのですが、そのギャップもまたおもしろみのひとつになっています。
 例を挙げるなら、満員の観衆のなか金網デスマッチのリング上でラフファイトを見せるリンカーンは、レスラーだったこともあるこの第16代大統領の逸話を活かしながら好勝負に描いたひとつです。
 また日本でのデッドプールブームの火付け役ともなった『マヴカプ3』での姿を彷彿とさせるコマンド技をくり出したりと、サービス精神も旺盛です。

 今回のコミックは、このブログで前回前々回と紹介してきた第2期「Deadpool」誌の終了を直接引き継いだ形ではじまっているのですが、清々しいまでに前の話をきれいさっぱり引き継いでおらず、ここからスタートとしてまったく問題なく読んでいけます。
 ですので構築されていく人間関係もこのストーリーからはじまるもので、特にS.H.I.E.L.D.隊員のひとびととの関わりは、今後大きく影響していきますから、モブとしてではなく、一個の独立したキャラクターとして読んでおきますと、後々の感慨がとても増していくことになります。

 入り込みやすく、話もわかりやすくて動きもある。そうくれば万人受けしそうなコミックと受け取られるかもしれませんが、ただ難点がひとつあります。
 それは今回の作画担当のトニー・ムーアの表現がかなりグロいということ。
 これまでも『マーク・ウィズ・ア・マウス』や『デッド・ヘッド・リデンプション』できつい場面はありましたが、それはマンガ的に省略や逆に誇張が施されていて、いってみれば絵空事と見ることが可能でした。
 ところがトニー・ムーアの絵はエグいのですね。血や内蔵の表現がかなり露骨で、皮膚感覚に訴えかけてくることが多く、笑うなかにも眉をひそめさせられてしまうこともあり得ます。
 個人的には戦い終えてマスクを絞ると血がぼたぼたと滴り落ちていく、なんていうのはかなりくるものがあります。
 ですので、グロ耐性が自分は低いな、と思われる方は、あらかじめ気をつけておいた方がいいと思われます。
 なにしろデッドプールの登場した最初のページから血とはらわたのオンパレードですので……

 最後にタイトルをに書かれた「Vol.1」についての説明を。
 これまでデッドプールの和訳は全8冊(通販限定のものを含めて9冊)も出ており、いったいなにが第1巻なのか。「もしかして、これがデッドプールの本国でのデビュー作?」なんて疑問も浮かんでくるかもしれません。
 けれども、これは、もちろん日本でのデビュー作ではありませんし、アメリカで初登場を飾った本の邦訳というわけでもありません。
 前の記事でもかんたんに触れましたが、アメリカでの連載形式である、リーフという通常20ページ前後の小冊子の通巻シリーズは、なにかのきっかけにリセットされることが慣習となっておりまして、この『デッド・プレジデント』もその号数が改められてから単行本形式にまとまった第1巻という意味で「Vol.1」が冠せられています。これは向こうの単行本であるTPBでも事情は同じです。
 ちなみに「Deadpool」と単独で掲げられた雑誌はこれで3回目の第1話を迎えます。
 要は「デッドプール」シリーズ第3部第1巻というところを、第3部だけとっぱらったと考えていただければよいかと。
 特にこの第3期「Deadpool」は、通称AVXと呼ばれる大型クロスオーバー「アベンジャーズ VS X-MEN」の終了をきっかけとしており、マーベル世界のキャラクターのポジションに大きな変化が起こってからの「MARVEL NOW!」と題された一斉仕切り直し後のストーリーとなっています。
 方針として新規読者を想定した改めての物語ですので、とても丁寧に話が進められて引っかかりを受けることも少なく読んでいけます。(ただし、これまでの歴史がなかったことになっているわけではありません)
 ちなみにアメリカでは、最近このMARVEL NOW!での「Deadpool」誌は全45話をもって終了し、第4期シリーズがついこのあいだ開始されました。

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テーマ : アメコミ - ジャンル : アニメ・コミック

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