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第2期「Deadpool」全話概説(前編)

 アメコミの特色のひとつにリーフという、個人名(もしくはチーム名)を冠した月イチで発刊されるコミックブックが挙げられます。
 1冊のページ数はだいたい20ページほどで、月刊マンガの1話としたら少々短いかな、という厚さの雑誌です。お値段は4ドルほど。
 マーベルならマーベル、DCならDC、それぞれの出版社が独自で持つ世界観と時間軸があり、その大きな舞台のなかでタイトルのキャラクターがどのような活躍をするかを逐一描いていくのがこのリーフです。
 日本のマンガ状況で喩えるならば、「週刊少年ジャンプ」という統一した世界があり、それを踏襲して共有しつつ「ONE PIECE」や「BLEACH」「ハイキュー!!」「暗殺教室」「ニセコイ」などというタイトルを冠した雑誌が毎週別個で刊行されているという風になります。現代ものでしたら特にわかりやすいですが、すべてのストーリーが同じ世界の別の町で起こっていると考えてもらえればいいかと。
 ただ、特にマーベルですと、その個人名タイトルの雑誌が、創刊と終刊をくり返して、時系列がつかみにくいという難点があります。
 例えば悪人はなにがあっても殺す! を心情としたパニッシャーことフランク・キャッスルを主役とする雑誌で考えてみますと、キャラクター名を掲げた「Punisher」がこれまで10期に分けて刊行され、さらに同じくパニッシャーが主役ながらタイトルの異なる「Punisher War Journal」が2期、「Punisher War Zone」が3期、それぞれ出版されています。これらが入り混じってシリーズ展開されていることを考えると、話の相互関連を把握するのはかなり困難だとおわかりいただけるでしょう。
 比較的誕生から歳月を経ていないデッドプールの場合、まだ区別がつきやすいですが、それでも「Cable & Deadpool」がはさまれてくることもあり、事情を知らないと混乱しがちです。
 そこで今回は、最近邦訳の刊行された『デッドプール:モンキー・ビジネス』にあわせまして、第2期「Deadpool」誌の概要をおおまかに説明してみたいと思います。

 まず、前提知識としまして、かいつまんでデッドプールというキャラクターの成立の歴史をおさらいしてみます。
 デッドプールのコミック誌デビューは「The New Mutants」の98号(1991年2月)です。1回きりのヴィランとして考えられていたところが、少なからぬ反響を受け、他の雑誌にもちょこちょこと顔を出すことになります。大体この時期は、ヴィランとしての立ち回りから次第にヒーロー側にポジションを移していく過程という感じになります。
 そして1993年と翌94年に「Deadpool: The Circle Chase」と「Deadpool: Sins of the Past」という4話構成のミニシリーズ(日本でいえば短期集中連載みたいなものです)を2回行ったうえで、いよいよ満を持して1997年から自らの名前を冠した個人誌「Deadpool」の刊行が開始されます。これがいわゆる第1期オンゴーイング誌となります。常軌を逸したおしゃべりな傭兵というキャラクターが、不死を強化され、さらに第4の壁の突破という個性が付加されていくのもこのシリーズからです。
 この第1期シリーズは世紀をまたいだ2002年に69号をもって終了、後を「Agent X」というスピンオフシリーズが引き継ぐのですが、これについては省略させていただきます。
 第1期終了から約1年半を経て2004年より「Cable & Deadpool」が刊行開始。一応ケーブルとのダブル主人公な扱いですが、話としては前半よりほぼデッドプールオンリーとして展開されていきます。
「Cable & Deadpool」は2008年4月に50号をもって終了。
 そして同年9月、第2期「Deadpool」がスタートします。

 すっかり前置きが長くなってしまいましたが、順を追って第2シリーズのストーリーを紹介していきたいと思います。とはいいましても全63回の長丁場ですので、かいつまんだものになるのはご容赦を。
DP_02_01_FC.jpg #1~3:いきなり大型クロスオーバー「シークレット・インベージョン」のタイインとして第2期「Deadpool」は幕を開けます。
 メジャーリーグの試合中にスタジアム上空に現れた銀河列強スクラルの巨大宇宙船。彼らは圧倒的な科学力を誇示し、人類に降伏を勧告するが、そこに居合わせたのが我らがデッドプールだった。人類のため、世界のため、敢然侵略者たちに立ち向かう、と思いきや、いきなり自分の売り込みをはじめるおしゃべりな傭兵。
 けれども、そうした行為もすべて宇宙船内に潜入するためのカムフラージュなのでした。
 とにもかくにも、目的を達成したデッドプールの手に入れた情報は、「シークレット・インベージョン」自体に大きな影響を与え、さらに本人の意図とは裏腹に、間接的とはいえその後のノーマン・オズボーンの躍進を補助するものとなりました。
 #4、5:小休止的な短編で、傭兵仲間より自らを裏切った妻を連れ戻してほしいという依頼を受け、一路東欧へ、けれどもそこはゾンビ使いの医師が支配する場所だった。傭兵仲間の個性的な髪型の変化が見どころです。
 #6~12:前半の山場であり、特殊クロスオーバー「ダークレイン」のタイインになっています。
 #67は序章的扱いで、水棲ヴィランのタイガーシャークの襲撃を受け、海で街で港でと場所を変えながらの対決が描かれます。みんな大好きボブも出ますよ!
 この戦いのなかで、デッドプールは後ろで糸を引いているのがノーマン・オズボーンだと知り、おまけにシークレット・インベージョンの際の不始末の原因もオズボーンであったことを突き止めます。なんという藪蛇……
 こうしていよいよノーマン・オズボーンと直接対決! と思いきや、敵もさるもので、あらかじめデッドプールの襲撃を想定していたオズボーンは、アベンジャーズタワーに自分の手駒でもある元ヴィラン達によるサンダーボルツを結集させ待ち受けます。
 ちなみにこの時期のサンダーボルツはブラックウィドウ、ゴースト、アントマン(3代目)などが所属しています。
TB_130_FC.jpg この対サンダーボルツ戦は「Thunderbolts」誌とミニクロスオーバーを構成しており、「Deadpool」#8「Thunderbolts」#130「Deadpool」#9「Thunderbolts」#131という順路で話が進んでいきます。
 多勢に無勢、不利を感じたデッドプールはとある昔馴染みを助っ人に呼びますが……
 そうしてサンダーボルツとの戦いをなんとか切り抜けたデッドプールでしたが、オズボーンは次の刺客にダークアベンジャーズのホークアイ(ブルズアイ)を送り込みます。(#1012
 ころころと場所を変え、追いつ追われつの一進一退の攻防は周囲の人々を巻き込み、幻覚とも現実ともとれない過去の光景を交えながらくり広げられていきます。
 果てなき泥仕合の結末はかなりショッキングです。それにしても、卑劣さと利己主義を兼ね備えたかなりヴィランらしいヴィランなはずのブルズアイなはずなのに、デッドプールが相手だとどうして被害者的な雰囲気が出てくるんでしょうね……
 #13、14:幕間。海賊になるべく、ボブを巻き込んでデッドプールが海に出る!
 本当にこれだけのお話なのですが、これだけで周囲をさんざん振りまわすデッドプールというキャラクター性が案外よく出た短編です。
 ずっとオウムの格好をさせられているボブの哀愁の漂いっぷりが見どころ。
DP_02_15_FC.jpg #15~18:仮に第2期「Deadpool」誌を前中後で分けるとするならば、この全4話のエピソードを前半の締めくくりとするのが最もスマートでしょう。
 ブルズアイとの死闘、海賊の真似事を経て、デッドプールはいい知れぬ倦怠感にとらわれていた。その時、ふと見たテレビに映っていたのはサイクロップスをはじめとするX-メン達だった。記者の前でミュータントだけの自治国家ユートピアの設立を宣言するサイクロップスを目にして、自らもそこに参加したいと思い立つ。即門前払いされる。
 その後、ミュータントのひとりであるマーキュリーの父親が、娘はユートピアに拉致されていると主張するセンセーショナルな事件が勃発、これに積極的に関わっていくことになります。
 これが間接的にではありますが、ノーマン・オズボーンとの最後の対決に結びついていきます。

 と、思った以上に長くなりましたので、ひとまずはここまで。残りの#19~63につきましては、また追って投稿させていただきます。

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テーマ : アメコミ - ジャンル : アニメ・コミック

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