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『アイデンティティ・ウォー:デッドプール/スパイダーマン/ハルク』のその時私は

 来月8月25日、小学館集英社プロダクションことShoProより、『アイデンティティ・ウォー:デッドプール/スパイダーマン/ハルク』の邦訳単行本が刊行されます。
 以前当ブログで以前紹介させてもらった、『Identity Wars』と同じものになります。
 アニュアルという特殊増刊号の形式にて、「Amazing Spider-Man」、「Deadpool」、「Incredible Hulk」の三誌に渡って展開されたクロスオーバーミニシリーズで2011年6月から8月にかけて計3号が発刊されました。
 ストーリーにつきましては、過去記事を参照いただくとしまして、今回はこのミニシリーズ掲載時期前後のマーベル世界の状況と、スパイダーマン、デッドプール、ハルクがどういう立ち位置にあったかについてをざっくりと書かせていただきたいと思います。
(文中の年月表記はカバーデイトによるものです、実際の発売日はその一月から二月前になります)

 まず、ストーリー開始の2011年6月がどういう時期にあたるかといいますと、現在邦訳で発売されている『シージ』が2010年3月から6月、そして『アベンジャーズ vs. X-Men』が2012年5月から12月までということで、ちょうどまんなかです。
 善悪逆転状態の是正とミュータントの存亡をかけた大事変のはざまで、のんびりとした時間が過ぎていたかというと、もちろんそんなことはなく、実はまさにこの2011年6月から大型クロスオーバー『Fear Itself』が開始されています。
 アスガルトの主神オーディンの兄弟にあたる邪神サーペントと、その眷属を作り出すハンマーをめぐっての大決戦は、タイイン誌を30誌以上も出した超大型企画だったのですが、残念ながら日本では現状翻訳が出ておりません。といいますか、シージからAvsXにいって、さらにその翌年の『エイジ・オブ・ウルトロン』にまで進んでしまっては、もう可能性が……
 と、それはともかくといたしまして、作品内でのキャラクター相関を大きく変化させる事件のはざまにあったのは事実ではあります。

 次に、各ヒーローの状況を。
 スパイダーマンのメイン誌である「The Amazing Spider-Man」は2011年6月に658号と659号が出ています。
 現状、スパイダーマンの翻訳で最新にあたる『スパイダーマン:ワン・モーメント・イン・タイム』が641号までの掲載で2010年10月のものですから、約8ヶ月の空きがあります。その間、ピーター・パーカーはカメラマンをやめてホライゾン・ラボという研究所の研究員となり、これまであまり目立ってこなかった科学者としての頭脳をフルに活用できる機会を獲得します。
 ところが一方で、とある近しい人物の命を救うことができなかったことを気に病み、新たにできるだけ全ての命を守るという誓いをたて、さらに長年に渡る悪友で、自分の正体を明かしていた例外的な一人であるファンタスティックフォーのヒューマントーチの戦死後、彼の遺志を継ぎファンタスティックフォーの一員となることを決意します。
 1年にも満たないうちに、これでもかとばかりに幸運と不幸が矢継ぎ早に襲ってきているあたり、さすがにスパイダーマンという感じがします。

 デッドプールはオンゴーイング誌第2期「Deadpool」が35号と36号を出した時期にあたります。
 現在ShoProから邦訳刊行のアナウンスがされているスパイダーマンとのチームアップ作品「モンキー・ビジネス」が19号から21号にあたり、それから1年後の話となります。
 といいましても、あんまりデッドプールのタイムラインて取り上げられていることがない気がしますので、第2期の「Deadpool」のものだけをすごく大雑把に説明しますと、

1) 侵攻してきたスクラル星人の宇宙船に計略をもって忍び込み、異星人の構造的な弱点などを調べ上げる。ここでノーマン・オズボーンとの因縁が生まれる。(1~3号。「シークレット・インベージョン」タイイン)
2) VSノーマン・オズボーン。ただし、この時はかわりに元ヴィラン達で結成されたサンダーボルツが間に立ちはだかることになる。(8、9号。「ダークレイン」タイイン)
3) VSノーマン・オズボーン(第2戦)。今度はかわりにブルズアイと死闘をくり広げる。(10~12号。「ダークレイン」タイイン)
4) 自らのヒーローとしての資質に悩み、同じ頃、自らの居場所を失いかけていたX-Menたちのおこしたユートピアを知り、そこに移住を申し込む。即断られる。間接的なVSノーマン・オズボーンとの第3戦。(15~18号)
5) 『シージ』終了後、オズボーンとの因縁もなくなりアメリカの方々を遍歴。スパイダーマンとのチームアップはこのあたり。そして最終的には宇宙へ。(19~35号)
6) スペオペ的活躍の後、地球に帰還を果たすも、よく知る者達からも命を狙われる羽目に陥り、ほとほと自分の人生に嫌気がさして死にたいと思うようになる。(36号~ )

 掲載号的にはこの『Identity Wars』はこの直後で、やや自暴自棄になっている頃にあたるのですが、話自体が番外編的なものですので、必ずしも設定が合致するわけではありません。
 このあたりはスパイダーマンやハルクも同様です。

 そしてハルクですが、同時点でオンゴーイング誌「Incredible Hulks」は628号まで出ています。
 ヴィレッジブックスが定期購読の「マーベル・マスト・リード」で第3弾のラインナップに挙げている『ハルク:レッドハルク』(2015年9月15日発売予定)は、同時期に並行で刊行されていた「Hulk」誌の1号から6号までの内容となります。
『ワールド・ウォー・ハルク』(2007年8月から2008年1月)終了直後、突如現れた全身を真っ赤に染めたハルクの登場からはじまるストーリーで、そこに緑のハルクと、さらに全身が赤いシーハルクまでからむという本当にハルクだらけのストーリーのようです。
 すいません、ハルクは追いかけていないので、このあたりはまったく疎くて……
 ただ、オンゴーイング誌での展開では、この当時ハルクはローマにいて、おまけに直後の「Fear Itself」では南米に引きこもっていることになってもいてと、最も時系列がわかりにくくなっているのがこのハルクのようで、だいたい『Identity Wars』の方ではその二者ともまったく関係ない状況にいますし、ブルース・バナー博士……

 というわけで、かなりぶっとばした感がありますが、『デッドプール/スパイダーマン/ハルク』開始時点でのマーベル世界と各キャラクターの状況は以上のようになります。
 ただし、何度か書きましたが、整合性という点では同じ時点と考えると色々と齟齬の出てくる部分も多く、『デッドプール:マーク・ウィズ・ア・マウス』や『デッドプール:スーサイド・キングス』と同じような、正史世界だけれども時系列や人間関係を少しスライドさせた話と考えた方が飲み込めるように思えます。
 あれ? だとしたら、今回のこの記事って……

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テーマ : アニメ・コミック - ジャンル : アニメ・コミック

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