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御無沙汰です

 すっかり放置癖がついてしまい申し訳ありません。
 準備ができましたら、また読んだアメコミの話など載せていきたいと思っておりますので。
 いましばらくお待ちいただけますと幸いです。
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劇場版『この世界の片隅に』とその他もろもろ

 映画『この世界の片隅に』見てまいりました。
 よかった。
 よかったという言葉を単純に使ってよいのかと考えさせられてしまうほどに、もとの漫画は様々な問題提起をはらんでいるのですが、それでもやはり一個の完成した作品として鑑賞した際、その出来栄えを評価しようとすれば、おこがましくも「よかった」というのが最も感情を適確に表しているように思えます。

 物語は昭和十九年初旬、十八歳で広島の呉市に嫁入りしてきた主人公すずが見て、味わった、戦争末期の情景が描かれていきます。
 ストーリーについては、私からはなにも申し上げるべきことはありません。
 原作未読の方には、戦争というなかの日常、日常のなかに戦争のあった時代を、その苛烈さに加えてのどかさを存分にまみえて体験させてくれる稀有な作品だとお勧めいたします。
 そして、原作既読の方、ご安心ください。元のままです。あの『この世界の片隅に』が、そのままアニメーション作品となって仕上げられています。
 そのままどころではありません。広島と呉の街が、色づいて動く形となって造り上げられ、ある部分では原作を越える奥行きを提示してくれます。
 未読も既読も関係なく、是非とも一度ご覧いただきたい、そんな映像作品です。
 そして、見終われば、必ず漫画の『この世界の片隅に』を読みたくなってきます。

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テーマ : アニメ・コミック - ジャンル : アニメ・コミック

周回遅れの戦車道入門

 多くの友人から勧められまして、遅まきながら観ました『ガールズ&パンツァー』。
 なるほど、とてもおもしろかったです。これまでまったくノーマークだった自分の目の利かなさにあきれるばかりです。
 まだテレビ版12話だけなのですが、実にテンポがよく、1話観るごとに弾みがついて、当初は全部視聴するのに2週間くらいかかるかなと思っていたのですが、1週間もかからずに一気に観終えることができました。
 いや、これでも、私としては速い方なんですよ……

 作品として、なにより視聴者にストレスを感じさせない作りが徹底されているのにただただ驚かされました。
 まだ通しで1度観たきりですので、そうした作劇のテクニックは、もっと詳しい方が多方面から検証されていることと思いますが、個人的に興味深く感じたのは、武部沙織という少女を視点保有人物に据えている点でした。
 第1話での西住みほに声を掛ける場面からはじまり、オープニングでカメラをのぞきこんでいるシーンなどなど、視聴者が武部沙織を基点として物語を俯瞰できる構造をできるかぎり踏襲している。
 だからストーリーにぶれがなくすっと頭に入ってくるんですね。
 通信士というポジションもそれを補助しているように感じます。
 あえて沙織の設定に深くつっこまないのもその一環なのでしょう。観ている側が抵抗なく、視点を借りることができるように。
 会話のなかで少しは出たのかもしれないのですが、他のあんこうさんチームのひとびとに比べて、沙織だけは家庭環境についてスポットが当たっていません。戦車道を選んだ理由も、逼迫したものではありませんし。特に最終話での凱旋シーンで、彼女だけまつわるキャラクターが登場しないのがそのあたり顕著に表しているように思えます。
 ただ、そうして物語に入り込みやすいように配置された武部沙織が、全編通して観ますと、しっかりと存在感を浮き上がらせてくるのは、セリフや行動で他のひとびととの区別化がされているためで、やはりとても丁寧に作り込まれた作品なのだなあとしみじみ感じさせられます。

 こうした完成度の高い作品に出会った際、どうしても感じざるをえない、観終えた際の虚脱が薄いのは、まだアンツィオ戦を描いたOVAと劇場版が控えているからでしょうか。
 こちらもこれから観るのがとても楽しみです!

テーマ : ガールズ&パンツァー - ジャンル : アニメ・コミック

「栞ブックガイド」余滴

 今年の「ふたば★学園祭11」にて、『栞ブックガイド』という、参加者がそれぞれに好きな作品のレビューを持ち寄る、参加型書評同人誌に私も何編か書かせていただいたのですが、時間切れのため中途で切り上げざるをえなかったものが一編ありました。
 尻切れとんぼにするのもなんなので、今回一応完成させましたので、ここに掲載しておきます。


『八犬傳』上下二巻
山田風太郎(著) 朝日文庫、角川文庫
入手難度 ☆(時代小説コーナーのある書店でしたら)

 妖犬八房に連れ去られた伏姫の体内より飛び出した八つの玉が方々に飛び散り、八人の男児の手にもたらされる。苗字に犬の字を冠する少年たちは、それぞれの運命に翻弄されつつも、犬士としての自覚を次第に芽生えさせ、いずれ現れる宿命のために見えぬ絆で結ばれた仲間を求める。
 ご存知、伝奇小説の先駆け的作品『南総里見八犬伝』です。
 本書は曲亭馬琴が四半世紀の歳月をかけて、原稿用紙になおせば合計五〇〇〇枚に達する膨大な物語を要約・再構成し、そこに作者その人と周囲を取り巻く知己や環境の描写をはさみこみ、八犬伝だけでなく馬琴の生涯をも同時に追いかける構成になっています。
 これを行ったのが鬼才山田風太郎だという点がとてもおもしろい。
『甲賀忍法帖』よりはじまる忍法帖シリーズにより、世間に忍法ブームを巻き起こし、明治もの・室町ものの嚆矢としても、奇想のひととしても知られながらも、決して自ら伝奇を手掛けることがなかったのが山田風太郎です。
 その風太郎によって描かれる八犬伝は、丹念に整理されていて、無駄なくストーリーを追っていくことができます。
 物語の構成として、馬琴が腹案の筋を聴者に語り感想をうかがうという形をとり、八犬伝の物語から馬琴の暮らす現実へとの橋渡しがスムーズになされているのですが、語りという体をとっているおかげで脚色を極限まで削っています。
 八犬伝という作品は話のスケールがそうさせるところもあるのですが、加えて馬琴の、一語一語に注釈や講評、さらに道義的な説教を加えたがる癖もあり、文章がとても長くなってしまうのです。
 風太郎の八犬伝はこのあたりの付属物をばっさり切り捨てています。
 正直いって、この要約を読めば、大冊の『南総里見八犬伝』のあらすじは全て理解できますし、見どころとなる各場面、芳流閣の決闘などは簡にして要を得る風太郎節が決まり興を些かも損なっておりません。
 特に、後半の八犬士の最後のひとり出現時九歳という少年犬江親兵衛の上洛と『南総里見八犬伝』という総題に背かないようにするための工夫である結城の里見家とのつながりを描く結城大法要(逆にいうなら、それまでの八犬士の活躍はほとんど里見家と無関係に行われていたのです)のくだり、このふたつは同時に進行し、その分量およそ原稿用紙に換算して千枚、そしてその直後から開始されるしめくくりの決戦を描いた安房大戦、これがそれまでに登場したすべての人物になんらかの因果応報の決着をつけるという長大極まりないもので、やはり原稿用紙になおして千枚、あわせて計二千枚におよぶ分量を、煩瑣という理由で文庫本で二十ページほどの駆け足の要約で済ませます。そして読んでみますと、この二千枚の割愛はさほど気にならないという有様で。

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テーマ : 文学・小説 - ジャンル : 小説・文学

ごぶさたしております

 気を抜くと、ついつい更新が滞ってしまいます。どうも、こんにちは、おひさしぶりです。
 こちらも書かねば書かねばと思いつつ、ついつい忙しさにかまけて放置してしまっておりました。ごめんなさい。
 忙しいというのは原稿に向かっていたからでして。
 というわけで、ひさかたぶりにサークル活動の報告をば。
 今となりましてはほとんど見る影もなくなりましたが、このブログ、一応は同人サークル「有滑稽」の告知場所も兼ねておりまして……

 今年も掲示板サイト「ふたば☆ちゃんねる」の全板オンリーイベント「ふたば学園祭」にサークル参加いたします。
 サークル名は「文字スレ立てんな!」……
 おかしいじゃないか、上で有滑稽とか別の名前挙げているじゃないか。
 そのあたりのつっこみはごもっともです。ただ、この「ふたば学園祭」てかなり特殊なイベントでして、意識が有滑稽の際とはまた別になるといいますか……

 とにもかくにも、間もなく入稿です。
 これが終われば、書こうと思っているあれやこれやに手を着けられるかと思います。
 というか、今月アメコミ出版ラッシュ過ぎやしませんかあ。うれしい悲鳴が止まりませんよ。

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